西田書店~本屋には新しい人生が転がっている~ -3ページ目

YELLOW EAGLE(イエロー・イーグル)

インディアンアクセサリーデザイナー、

高橋ゴロー氏の生き様に迫った1冊。

なんというか。

この世界観はスゲーって思いました。


印象に残っているのは68ページ。

グランドキャニオンをバイクで

ゴローさんと一緒に走っていた著者が、

休憩所でゴローさんの作ってくれたアクセサリーをなくしてしまう。


それをなかなか言い出せずに

翌朝になってからゴローさんに告げる。

それを聞いたゴローさんは言った。


「素晴らしいよ!」


グランドキャニオンに僕の作ったアクセサリーが落ちている。

それを拾った人は絶対に捨てないで身につけてくれる、素晴らしいと。

拾われなかったら何百年、何千年っていう後で、

グランドキャニオンの土になる。それもまた素晴らしいと。


なんという世界観だ。

自分がつくったものは絶対に捨てられないという自信と

それが土に返っていくなんてさらに素晴らしいという

世界と一体化した価値観。


そんな人生ってスゲー。

心からやられました。


YELLOW EAGLE(イエロー・イーグル)―THE LEGEND STORY&SPIRITS OF GORO’S/池田 伸
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「68ページへ急げ。高橋ゴローの世界観に触れろ。世界は、すぐそこにある」

半農半Xという生き方

塩見直紀さん。

1998年から、

半農半Xというコンセプトを発信し続ける。

2003年に「半農半Xという生き方」(ソニーマガジンズ)

が発売されると、世の中に一気にコンセプトが広がる。


京都府綾部市。

静かな山里に塩見さんのふるさとがある。

訪問すると、実家に帰ったつもりで、

ついつい、記憶をなくすほど飲んでしまう。


半農半Xとは、

畑や田んぼなど農的生活をベースにしながら、

自分のX(エックス)=天職を見つけ出していく生き方のこと。

これからの時代のコンセプトとして、注目されている。


僕が一番印象に残っているのは、

半農半Xの英訳が

small life with mission「使命と共にある小さな暮らし」

ということ。


同時期に出会っていた

川口由一さんの自然農の世界ともマッチして、

僕の生き方は、これでいこうと思った。


シンプルな暮らしと使命を全うしていく生き方。

新しい時代のコンセプトがここにある。

半農半Xという生き方 (ソニー・マガジンズ新書 20)/塩見 直紀
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「small life with mission~シンプルだけど使命にあふれた生き方がここにある」

天国はつくるもの

僕にとって、

人生の転機となる出会いで

もっともインパクトがあった1日は

1998年11月23日である。


この日。

僕はサンクチュアリ出版に出会う。


その夜。

のらびとネットワークという「農」をテーマにした

20代の集まりの飲み会に参加。

「麻物語」を一緒に開発した赤星栄志さんらに会う。


そしてその場所「物語バー狐の木」

20代を熱くしようと動いていた、

藤沢烈さんや佐藤孝治さん、木島洋嗣さんとの

出会いの場となった。


と僕にとってはまさに「物語バー」な狐の木の話をすると、

とまらないので、今日の本の紹介。


11月23日のお昼に狐の木の地下「王子小劇場」(現在もあります)で

行われたお芝居「20代熱くなって時代を駆け抜けろ」と

トークライブのコラボイベントを連続5本やっていたサンクチュアリ出版。

そのトークライブのゲストが軌保博光さん(現てんつくマン)だった。


軌保博光さんがトークライブで言っていた一言が

僕の心に今でも突き刺さっている。


「なんのために映画をとるのですか?」

この質問に対して、軌保博光さんは言った。


映画をとっていると、

いま、おれ、めっちゃカッコイイ、とか。

めっちゃ充実してるやん、とか。

そういう瞬間がある。だから、その瞬間を味わうために、僕は映画を撮る。


そうか。

生まれてきた意味とは、そういうことか。

そんな瞬間を味わうために生まれてきたのか。


探し続けていた、「生まれてきた意味」を僕は見つけた。


「いま、ここにいるために。そして、あなたに出会うために。

そして、いま、生きている。そう思える一瞬のために。」


そんな僕の恩師が書いたこの本。

天国は、生きているうちに、この世界につくるものです。

天国はつくるもの―天使と戦士に贈る詩/てんつくマン
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「すべてはやるか、やらないか。あきらめるか、あきらめないか。」

駄菓子屋楽校

2004年中越地震のとき。

12月末からの約2ヶ月半。

片道2時間半。往復5時間。

電車に揺られ、川口町を目指した。


膨大な時間があったので、

本をよく買って読んだ。


その中の1冊がこれ。

「駄菓子屋楽校」(松田道雄 新評論)


山形県の中学校社会科教諭だった

松田さんが大学院で研究した

駄菓子屋という地域コミュニティ。


それを取り戻す手段として、

遊びを軸にした地域住民と子どものコミュニケーションの場が

「駄菓子屋楽校」だ。


98年ごろから

山形市で取り組みがはじまり、

今では全国各地で行われている。


巻も2005年からだがしや楽校というイベントを行っている。


この本がすごいのは、

駄菓子屋をコミュニティの機能として分析し、

それを取り戻す具体的な手法を提言しているところだ。


地域の大人との人間関係をもう一度取り戻す時期にきている。

駄菓子屋楽校 輪読会版―あなたのあの頃、読んで語って未来を見つめて/松田 道雄
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「駄菓子屋楽校で地域がつながる、地域が変わる。」

種をまく人

「まきどき村」のネーミングの由来となった小説。

塩見直紀さんコレクションのひとつです。


舞台はアメリカ。

人種の異なる人たちが住む地域。

ゴミ捨て場となっていた空き地に、

女の子が3粒のマメの種を蒔いた。


空き地はいつしか、

ゴミがなくなり、菜園となり、

そこに集まる人々は家族のように

なっていきました。


この本は小説でありながら、

「畑の持つ力」について、

大きな可能性を感じさせる本でした。


少女が蒔いたのはたった3粒のマメの種でした。

しかし。

そのマメの種が、人種の壁を超え、

あたたかな地域社会を作っていった。


まさに「新しい時代の種」「新しい社会の種」だったのです。

自分もこんな種まきをしたいと心から思いました。


いま。

種を蒔かなければ。

という思いを込めて「まきどき村」を命名しました。


思い入れのある本です。


種をまく人/ポール・フライシュマン
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「1粒のマメの種にも、新しい時代の可能性が詰まっています。」

自分であり続けるために

田坂広志さんの本は、

なぜ働くのか?

なぜ生きるのか?

を問いかけてくれます。


その中でも大好きなのがこの1節。


~~~ここから


パリで画家が育つ理由


遠い昔、ある著名な画家に聞いたことがあります。

「なぜ、パリではあれほど多くの優れた画家が育つのですか。」


この問いを発しながら、私が予想していたのは、次のような答えでした。

パリには、優れた美術学校がたくさんあるからだよ。


しかし、その画家から帰ってきた答えは、

私の予想外のものでした。


「パリには、本物の絵がたくさんあるからだよ。」

その画家は、静かに、そう答えたのです。


~~~ここまで


本物に出会い、本物に触れることの

大切さを教えてくれます。


そして、私たちに問いかけます。

私たちは日々、本物の絵を見ているだろうか?と。


自分であり続けるために 流されず、いまを生き切る50のメッセージ/田坂 広志
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「可能性という言葉の大切さを、この本が教えてくれる。」

しゃらしゃらDays

実は本屋さんをやるのは、今回が初めてではない。


1998年の秋に、サンクチュアリ出版に出会い、

1999年、三田の本社に出入りするようになり、

軌保博光(現てんつくマン)のイベントを新潟で主催し、

2000年にはサンクチュアリ出版の本を自宅で売るようになった。


そのときに一番売った本。

「しゃらしゃらDays」(松本えつを著)


当時サンクチュアリ出版副社長だった著者は、

僕のお姉さん的存在で、

「まきどき村でこんなことがやりたいんですよ!」

と目をキラキラさせて話すオレを、あたたかく見守ってくれていた。


しゃらしゃらDays

10代、20代の悩める女の子に贈る本。


何のために?

とか

将来どうなっちゃうのだろう?

とか


あんまり考えずに目の前のことを完全燃焼でやっちゃおう

っていう、まっすぐなメッセージが伝わる本。

キャラクター「ちこら」がかわいくてステキです。


しゃらしゃら音がするくらい、

がむしゃらに生きてみようぜ。


しゃらしゃらDays/松本 えつを
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「まわりよりも自分自身がしゃらしゃら音がするくらい。」

いま、会いにゆきます

平安堂の松岡照美さんがつくる本屋さんが大好きだった。

棚を見るだけで、ワクワクした気持ちにさせられた。

本の並びでも魅せる、本屋さんを目指したいと思っている。


そんな松岡さんに出会い、

僕は初めて恋愛小説を読むことになる。

2003年のことだ。

「いま、会いにゆきます。」(市川拓司 小学館)


「これ、いいよ~」

とすすめられて、新幹線の中で読んでいたら、

涙が出てきて困った。


ご存知のとおり、

「いま、会いにゆきます」は翌年、2004年に映画化されることになる。

まあ、映画館でも肩が濡れるほど泣いてしまったのだが。


とにかく恋愛小説って泣けるんだ。

って初めて思いました。

一番心に残るのはラストの手紙のシーン。

思い出すだけで胸の奥があたたかいです。


いま、会いにゆきます/市川 拓司
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大好きなあの人に、今すぐ会いにゆきたくなります。

ホスピタルクラウン

ホスピタルクラウン

(大棟耕介 サンクチュアリ出版)


昨年6月。

中学校へ教育実習にいったときに、

「道徳」で取り上げた本。


月に2回。

バルーンやジャグリングをしに、病院へ行く。

難病の子どもたちが入院する小児科病棟だ。


そこで、精一杯子どもたちを笑わせて帰ってくる。

お母さんは言う。

「自分の子がこんなに笑うってこと、忘れていた。」


でもそうじゃないって大棟さんは言う。

子どもは久しぶりに笑ったお母さんを見て、

自分も楽しくなって笑うのだ。


天職とは何か?

を問いかけられる。


ただ、目の前にいる子どもを笑顔にしたい。

その想いの積み重ねが天職につながっていくのだなあと感じた。

ひとつひとつに愛を。

ホスピタルクラウン 病院に笑いを届ける道化師/大棟 耕介
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「天職とは、目の前のひとつひとつを大切にしていくこと」

失われた「売り上げ」を探せ!

「作家買い」という言葉がある。

その著者が書いているものなら、すべて買いたいということ。

つまりその著者のファンであるということ。


10年前。

京都で知り合った半農半Xの塩見さんから

贈られてきた10冊の本。


その中に小阪裕司さんの「ワクワクするビジネスに不況はない。」(現在は絶版)

があった。


あの本を読んだときから、

「ビジネスって素晴らしい」って思うようになった。

お客さんを喜ばせ、喜ばせただけ、売り上げが伸びる。

それがビジネスなんだって思った。


その小阪さんの著作の中でも、最高にドラマチックな1冊。


ドラクエ風に、

どんどん売上低下の要因を封印していきます。

冒険小説を読むように、物語が進んでいきます。

最高にワクワクするビジネス書。


読むとすぐにビジネスを始めたくなりますよ。


失われた「売り上げ」を探せ!―商売繁盛の大冒険/小阪 裕司
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「いざ、ビジネスという冒険に旅立とう!!」