ニートって言うな!
ニート対策に巨額の予算が投じられている。
著者は「本当にそれだけの対策をして、効果があるのか?」
と言っている。
根拠はこうだ。
ニートが増加した(ように見える)のは、
雇用環境の変化が大きいという。
働かずに求職活動を行っていない人のことを
ニートと言うのだが、その中でも
希望型と非希望型に分けられるのだという。
希望型は仕事をすることを希望しているが
仕事をするチャンスがない人。
非希望型は仕事をするチャンスがあっても
仕事をする気がない人。
この中でいわゆる世間的に言う「ニート」は
非希望型の人のことである。
しかしながら統計上の「ニート」には、
希望型が含まれていて、
非希望型のニートはほとんど変化していないのだという。
ということは。
ニート急増というのは、本人の精神的な問題ではなく、
働ける職場がないという、雇用環境の問題であるとするほうが適切だ。
またしても。僕たちが信じている世界は、まるでザルのようだ。
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- 「なんてことだ!ニートなんて増えてないじゃないか!!」