犯罪不安社会
読めば読むほど怖ろしい。
自分たちが信じていた社会像はいったいなんだったのか。
事件が凶悪化している?と
凶悪事件が低年齢化している?
どうしてわたしたちは根拠もなく
テレビや新聞を信じてしまうのだろう。
この本でもっとも興味深かったのは
第2章の凶悪犯罪に対する世間の対応と
第4章の刑務所の実態だ。
刑務所は、簡単な作業もできない年寄り、病人、外国人で
あふれかえっている。
治安が悪化したのではなく、
福祉が悪化したのだ。
これまで何とか生きてきた社会的弱者を
許容できない社会となりつつあるのだ。
そして、わたしたちは犯罪が身近になっていると怯え、
安全対策に巨額を投じる。
喜んでいるのは、いったい誰なのだろう。
- 犯罪不安社会 誰もが「不審者」? (光文社新書)/浜井 浩一
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